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Category: 読書感想
Posted by: Andy
これまた久しぶりに読書話です。

このところ,若手女性作家の小説を多く読んでいます。きっかけは小説をあまり読んだことがなかった子供に読ませるものを探すため。「中学受験用」というと重松清が一番人気のようですが,どうも読んでいてあまり面白くない(商売上手だなあとは思う)。

文章がきれいだったり,シチュエーションが女の子向きだったりするといったことを考えると自然に女性作家のものが多くなってしまいました。

さて,表題に挙げた二人の作家ですが,どちらも2006年に「風」がタイトルに入る小説を書いています。三浦しをんが「風が強く吹いている」,佐藤多佳子が「一瞬の風になれ」。前者が箱根駅伝,後者が短距離走と立場は違えどどちらも走ることがテーマになっています。
風が強く吹いている
風が強く吹いている
三浦 しをん
新潮社

¥ 1,890 (定価)
¥ 1,890 (Amazon価格)
18pt (Amazonポイント)
 (私のおすすめ度)
★★★★☆ (Amazonおすすめ度)
単行本
通常24時間以内に発送
(価格・在庫状況は10月11日 15:55現在)


一瞬の風になれ(全3巻セット)
一瞬の風になれ(全3巻セット)
佐藤 多佳子
講談社

¥ 4,515 (定価)
¥ 4,515 (Amazon価格)
45pt (Amazonポイント)
 (私のおすすめ度)
★★★★★ (Amazonおすすめ度)
単行本
通常24時間以内に発送
(価格・在庫状況は10月11日 15:55現在)


この二人,かなり対照的なのですが,不思議に似たようなテーマのものを書いています。古典芸能を題材にした「仏果を得ず」と「しゃべれどもしゃべれども」,高校生を題材にした「秘密の花園」「黄色い目の魚」。

というわけで,二人を比べてみようというのが,この企画です。

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ワインの雑学をクイズ仕立てにした本です。筆者の葉山考太郎氏は軽い書き口が持ち味ですが,そのスタイルとうまく合っており,これまで氏の本は立ち読みで済ませてきた(「パリスの審判」を除く)私も思わず買ってしまいました。

クイズの内容は,まともです。シャンパーニュ系のクイズが多いのは氏の好みからだと思いますが,カリフォルニアのクイズもところどころにでてきており「忘れているわけではない」とアピールしているかのようです(笑)。入門編でもいきなり「1本のワインは何房のブドウでできる?」と結構難問(僕はこの問題,間違えました)。「師範級」ではパリ試飲会で赤白の二位はそれぞれ何という問題もあります(これも分かりませんでした)。

軽く読めるし,ワイン会のときのうんちくネタ(周りの人が読んでないときに限る)にもなります。退屈なワイン入門書を買うよりよほど役に立つでしょう。欲を言えば税込み1470円なんていう半端な額でなく1500円にしてくれたら,Amazonも楽天も送料無料になるのですが。講談社さんにはネット時代値付けをもっと考えてもらいたいものです。

思わず人に話したくなる クイズでワイン通
思わず人に話したくなる クイズでワイン通
葉山 考太郎
講談社

¥ 1,470 (定価)
¥ 1,470 (Amazon価格)
14pt (Amazonポイント)
 (私のおすすめ度)
★★★★☆ (Amazonおすすめ度)
単行本
通常24時間以内に発送
(価格・在庫状況は10月11日 14:29現在)


楽天ブックス
クイズでワイン通
1470円(税込み,送料別)
思わず人に話したくなる 著者:葉山考太郎出版社:講談社サイズ:単行本ページ数:235p発行年月:2008年07月この著者の新着メールを登録する【内容情報】(「BOOK」データベースより)「1本のワインは何房のブドウ…
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「ナパヴァレーのワイン休日」という本が出ました。著者は濱本純さんという人。大手広告代理店を退社後,ナパにオフィスを構えてナパヴァレー文化の日本への紹介に尽力されているそうです。

本の内容はガイドブック的ではなく,ナパのライフスタイルを中心にしたもの。ああ,こんな暮らしをしてみたいなあと思うような話が,美しい写真と共につづられます。現地の雰囲気が分かるということではよく書けています。現地に行く前に読んでいくと,向こうでの過ごし方が大分変わるのではないかと思います。ただし,ワイナリの情報はあまり多くないので,弊サイトなどを参考にしていただけたらと思います。

1つだけ間違いを指摘しておきます。「パリスの審判」の書籍を元に映画「Bottle Shock」が作られたと書いてありますが,パリスの審判がChateau Montelenaからパリ・テイスティングの成功を元に独立してGrgich Hillsを作ったMike Grgich氏を中心としているのに対し,Bottle ShockはMontelenaのJim Barrett/Bo Barrettを中心にした別のものです。パリスの審判を元にした映画は別途作られる予定なのでお間違いなく。

ナパヴァレーのワイン休日―ワイナリーが織りなす究極のスローライフ
ナパヴァレーのワイン休日―ワイナリーが織りなす究極のスローライフ
濱本 純
樹立社

¥ 1,890 (定価)
¥ 1,890 (Amazon価格)
18pt (Amazonポイント)
 (私のおすすめ度)
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単行本
通常24時間以内に発送
(価格・在庫状況は10月11日 14:29現在)


楽天ブックス
ナパヴァレーのワイン休日
1890円(税込み,送料別)
ワイナリーが織りなす究極のスローライフ 著者:濱本純出版社:樹立社サイズ:単行本ページ数:189p発行年月:2008年03月付属資料:地図この著者の新着メールを登録する【内容情報】(「BOOK」データベースより)カ…
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最近では星新一の伝記で話題を呼んだ最相葉月さんの本です。平成14年の東京大学応援部を舞台にしたノンフィクションです。

ノンフィクションなのにタイトルには「物語」。筆者はその理由を明記していませんが,私はこれが応援部という一種の“おとぎの国”の話だからなのだろうと思います。体育会でありながら,他者の応援という間接的な形でしかスポーツにかかわれない応援部はそもそもの成り立ちが微妙な上に,東京大学においては勝利という形で報われることがほとんどないため,「応援」そのものの美学を追求せざるを得ない立場にあります。

そして,事実は小説より奇なりといいますが,この年の応援部も,筆者のために作ったかのようにドラマチックです(もちろんそんなことあるはずもありませんが)。

ネタばれになるので,これ以上は書きませんが,僕はこの本を読んで不覚にも涙が止まらなくなりました(しかも電車の中で!)。

スポーツ物が好きな人ならはまれると思います。

なお,単行本と2007年に出た文庫本がありますが,文庫本にはおとぎの国のその後についても報告があるそうです。どうやら本当に,おとぎの国になってしまったらしい。登場人物の写真を使った単行本と,かわいい絵になってしまった文庫本との落差もそのあたりにあるのでしょう。

東京大学応援部物語
東京大学応援部物語
最相 葉月
集英社
2003/09
¥ 1,575 (定価)
¥ 1,575 (Amazon価格)
15pt (Amazonポイント)
 (私のおすすめ度)
★★★★☆ (Amazonおすすめ度)
単行本
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(価格・在庫状況は10月11日 10:12現在)


東京大学応援部物語 (新潮文庫 さ 53-4)
東京大学応援部物語 (新潮文庫 さ 53-4)
最相 葉月
新潮社
2007/10
¥ 420 (定価)
¥ 420 (Amazon価格)
なし (Amazonポイント)
 (私のおすすめ度)
★★★★ (Amazonおすすめ度)
文庫
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(価格・在庫状況は10月11日 10:12現在)

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たまには戯言記事を。
"父が唐突に、「『お父さんはちっともひとの話を聞いてない』と、おまえのお母さんによくなじられるが、たしかに父さん、ひとの話なんか全然聞いてないんだ」と宣言する。"

ビロウな話で恐縮です日記 結婚式に行く

この人の文章は面白いなあ。特にこのパラグラフの最後の「父曰く、ひとの話を聞かないのは主義らしい。聞かなイズム。聞けよ。」のとことか。もうちょっとまっとうな道に行った方がいいとは思うけど。

まあ,この父も面白いよね。普通は聞いてなくてもそんなの宣言しないか「聞いてるよ」っていうと思う。この父にしてこの子ありか。

久々に普通にブログ読んでて吹き出しました。
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三線引きの端くれとして,「十九の春」はときどき弾くことがあります。古くは田端義夫が歌ってヒットしたことで知られていますが,近年では「ナビィの恋」で,この歌が主役と言ってもいいほど重要な位置を占めており,それで知った人も多いかもしれません。これほど有名な曲でありながら,弾く側に立ってみるとちょっとあれっというところもあります。

この曲は沖縄のメロディではありません。ヤマト(本土)の演歌に近い感じがします。そして歌詞も沖縄の言葉ではありません。唯一「同じコザ市に住みながら」の部分が沖縄固有な部分です。「奥山住まいのウグイスは」といった歌詞も沖縄というよりもヤマトを感じさせます。どうしてこれが沖縄の曲なんだろう,というのは私にとっても以前からの疑問でありました。さらに,私が持っているいくつかのCDにこの曲は収録されていますが,歌詞が少しずつ違うのも不思議な気がしていました。

この本の著者である川井龍介さんは,奄美大島の有名な唄者朝崎郁恵さんが歌う十九の春を聞いたことから,そのルーツを求める旅を始めました。朝崎さんの父親が戦争中に米軍の魚雷で沈められた輸送船「嘉義丸」を悼んで作った「嘉義丸のうた」が「十九の春」と同じメロディであり,そこが旅の出発点でした。

ただ,「嘉義丸のうた」は奄美地方のごく一部,加計呂麻島だけで知られた歌。それが他の地域に伝わったとは思えません。別のルーツを探すうちに,与論島,与那国島,コザの売春婦といった,様々な可能性が見つかります。また,その過程で様々な人との出会いがあり,歴史との出会いがあります。

結局著者は完全な道筋を得るには至らなかったのですが,これが無駄な旅であったわけではありません。筆者は大阪から台湾にまでつながる「航路」としての関係を挙げていますが,私はむしろ奄美大島のはずれにある加計呂麻島,鹿児島と沖縄の境にある与論,沖縄と台湾の境にある与那国,コザの歓楽街,と何かしら「場末」を感じさせるところでこのメロディが歌われてきたことに興味を持ちました。

謎が明らかになる快感という意味ではちょっと欲求不満が残る人もいるだろうとは思いますが,民謡のルーツ探しというのは,話がすっきりしすぎないのもまたいいのではないかという気もしました。これまでよりも,この歌を大事にしなければ,とも感じました。

「十九の春」を探して うたに刻まれたもう一つの戦後史
Amazonで購入
livedoor BOOKS
書評/ルポルタージュ


朝崎郁恵さんの「十九の春」と「嘉義丸のうた」が収録された唯一のアルバムはこれ
おぼくり
おぼくり
朝崎郁恵
EMIミュージック・ジャパン
2005/05/18
¥ 3,000 (定価)
 (Amazon価格)
なし (Amazonポイント)
 (私のおすすめ度)
★★★★★ (Amazonおすすめ度)
CD

(価格・在庫状況は10月11日 10:00現在)



ナビィの恋
ナビィの恋

バンダイビジュアル
2000/08/25
¥ 5,250 (定価)
¥ 4,500 (Amazon価格)
なし (Amazonポイント)
 (私のおすすめ度)
★★★★☆ (Amazonおすすめ度)
DVD
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(価格・在庫状況は10月11日 10:00現在)


梅と兵隊/十九の春
梅と兵隊/十九の春
田端義夫、南条歌美、福島正二、本竹裕助、小谷充
テイチクエンタテインメント
2005/12/07
¥ 1,000 (定価)
¥ 1,000 (Amazon価格)
10pt (Amazonポイント)
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★★★★★ (Amazonおすすめ度)
CD
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沖縄県南部,ひめゆりの塔から500mほど離れたところに「琉風之塔」という慰霊塔があります。戦争で亡くなった沖縄の気象台職員を祭っています。では,沖縄戦と気象台はどういう関係だったのでしょう。

沖縄戦について精力的に名著を書き続けている田村洋三さんの作品に「特攻に殉ず――地方気象台の沖縄戦」という本があるのは知っていました。ただ,もう一つピンと来ず,敬遠していたところもあるのですが,先日やっとこれを読んでみました。そして,この中の重要な登場人物である矢崎好夫さんが書いた「八月十五日の天気図―沖縄戦海軍気象士官の手記 」も。

これでやっと自分の中でいろいろなものがつながってきた感じがしました。

神風特攻隊について聞いたことがない人はいないと思いますが,特攻隊のほとんどは沖縄めがけて特攻しにいっていたことはご存知でしょうか(ちなみに神風~は海軍の名称)。特攻隊が始まったのはフィリピン戦ですが,それが大々的に作戦として実行されたのは沖縄戦でした。有名な知覧などが沖縄に向かって飛び立つ基地があったところです。このとき,爆弾を抱えた小型機にとって大事なのが天気。晴れ渡っていたらすぐに発見されてしまいますし,雲が多すぎたら相手の位置を把握できません。また,途中に前線があると飛行に大きな障害となりました。

そこで,特攻隊のために沖縄“現地”の天気予報を発信し続けたのが気象台や海軍・陸軍の気象兵だったのです。

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Category: 読書感想
Posted by: Andy
ブログを始めてから,6月23日の慰霊の日の前後は沖縄戦について書くことが通例になっています。今年は特に教科書に集団自決の軍強制があったかどうかの記述に付いて,様々な議論が起こり,例年に増してきなくさい感じが強くなっています。

ここでは,その議論については取り上げませんが,集団自決うんぬん以前に,沖縄戦で何が起こったのか,住民が今なおその“呪縛”から逃れられないのはなぜなのか,ということをもっと知るべきだと思います。

そのために,ここでは本を一冊紹介します。「沖縄戦の絵―地上戦・命の記録」。沖縄戦の記憶を,多くの住民が絵に描き,それを集めたものです。発行は2006年6月。中には戦後60年以上,だれにも言ったことがなかった辛い経験を絵に描いた人もいます。

沖縄戦について現在残っている動画や写真はほとんどすべて米軍由来のもの。当然米軍視線であり,艦砲や機銃掃射の標的となった側からの視点はありません。絵はその点,より住民側に立ったものであり,「百聞は一見にしかず」を改めて思い知らされます。

あまりにショッキングで,子供の教育などに使うには難しいかもしれませんが,機会があったら手にとってみてください。

沖縄戦の絵―地上戦・命の記録
沖縄戦の絵―地上戦・命の記録
NHK沖縄放送局
日本放送出版協会
2006/06
¥ 1,470 (定価)
¥ 1,470 (Amazon価格)
14pt (Amazonポイント)
 (私のおすすめ度)
 (Amazonおすすめ度)
単行本
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(価格・在庫状況は10月11日 5:45現在)

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