Napa Valley Grapegrowersが後援する有機栽培の会議がナパで開かれました。一番注目されたのがフロッグス・リープによる灌漑なしの栽培についてのセッションでした(Tales From the Dry Farmed Vineyard - Wines & Vines - Wine Industry News Headlines)。

灌漑なしの栽培と有機栽培は必ずしも関係はありませんが、実際には灌漑なしの畑の大部分は有機栽培も採用しているそうです。フロッグス・リープは「灌漑しないのは水を節約するためではなく、より高品質なワインを作り、ブドウの木を長生きさせるためである」としています。また、1972年にドリップ・イリゲーションが開発されるまでは、灌漑なしの栽培が普通であったといいます。

フロッグス・リープの畑ではSt. Georgeという根(ルートストック)を利用しています。地中深く根を伸ばす性質を持っているからだといいます。植え替えの前18カ月は土地を休ませ、灌漑なしで育つカバークロップを生やします。植え替えた後、4月と6月には手作業で5ガロンの水を与えます。その後は次の夏まで水はあげません。次の夏に水をあげてからはもう水は撒きません。

フロッグス・リープのRossi Ranchの場合、ナパのヴァレー・フロアにあり、夏場は水があるところまで7.5mも地中根を伸ばす必要があります。冬場は1.5mで水に到達するとのこと。

年間16~18インチの雨が降れば大丈夫であり、平年の降水量の30インチも不要であるとしています。

果たしてナパで灌漑なしの畑は広がるでしょうか。