著名ブロガーのW. Blake Gray氏が増え続けるカリフォルニアのAVAについて警鐘を鳴らしています(California AVAs: Too Much of a Good Thing | Wine News & Features)。

カリフォルニアよりも5割広いだけのフランスで300ものAOCがあることを考えれば、カリフォルニアの130というのは多くないという意見もある一方で、実質的な意味を持つのは34AVAほどではないかとしています。

例えば、ソノマには16のサブAVAがありますが、Russian River ValleyやSonoma Coastは広すぎて意味を持たないとしています。一方で、Rockpile、Alexander Valley、Dry Creek Valleyは、極めて特徴的であり、AVAとしての意味が大きいといいます。

また、カリフォルニアでNapa Valley、Santa Maria Valleyに続いて3番めに指定されたAVAはSan Pasqual Valleyと言います。まず誰も知らないAVAです。実はサンディエゴ市内にあり、畑も1つしかないAVAだといいます。

Seiad ValleyというAVAはオレゴンの近くにありますが、唯一あったワイナリーは廃業してしまい、現在は畑があるのかどうかも定かではない状態です。

先日、11ものサブAVAが認められたパソロブレスについても「ばかげている」と一喝しています。グレイ氏によれば、ハイウェイ101の西側の丘陵地帯と東側の暖かい地域との間には大きな違いがあり、暖かい地域の方の最も涼しい「Templeton Gap」で最良のワインが作られているとのことです。

2007年に一回申請されて取り下げられた「Paso Robles Westside」は意味があったでしょうが、今回のAVAではTempleton Gapとその他にしかならないだろうとのことです。