先日、SFクロニクルの西海岸ワイン年間トップ100が発表されました(Top 100 Wines: The Best of the West Coast in 2014 - SFGate)。毎年発表されているものですが、今年は選者のジョン・ボネが「The New California Wine」を記して話題になったこともあり、このトップ100についても一部で物議を醸しています。

(なお、「The New California Wine」については過去記事「読書感想――「The New California Wine」ジョン・ボネ、バランス追求派はカリフォルニアワインを変えるのか」に書いているのでご参照ください)

最初に反論を書いたのはNapa Valley Register紙(The Chronicle adds a blow to Spectator’s jabs)。カベルネ系以外でナパのワインがほとんど入っていないことを書いた上で「Looking at the list, it’s clear that unusual and new was a major criterion for picking wines.」と非難しています。

さらに、Wine SpectatorやWine Enthusiastの編集を長年勤めたスティーブ・ハイモフは選ばれたワインのアルコール度数が低いことが恣意的なのではないかとしています(My thoughts on the S.F. Chronicle’s Top 100 Wines of 2014 | STEVE HEIMOFF| WINE BLOG)。

9 of the 12 Chardonnays have alcohol below 14%
13 of 16 Other Whites have alcohol below 14%
8 of 9 Sparkling Wine, Rose and Others have alcohol below 14%
18 of 23 Pinot Noirs have alcohol below 14%

だったとのことで、ブラインド・テイスティングではなくアルコール度数を見て選んでいるのではないかとしています。

僕の意見としては、ジョン・ボネが選ぶ以上、こういうリストになるのは当然ではないかと思います。SFクロニクルというメジャーな媒体で、このように尖った思想の持ち主がメインのライターであることの是非ということは考えた方がいいのかもしれないですが。

ともあれ、選ばれたワインはどれも良いワイン。おめでとうございます。