人気のワイナリー「カレラ」(Calera)の中でも人気が高いワインに「キュヴェV」と「ジョシュ・ジェンセン・セレクション」があります。キュヴェVもジョシュ・ジェンセン・セレクションも、カレラの一番下のラインになる「セントラル・コースト」(これは契約畑から購入したブドウで作られています)に、カレラの自社畑のワインをブレンドしたものです。

これらのワインは日本向け専用に作られているもので、2種類あるのは日本のインポーターが複数あるからです。

具体的には、「ヴィノラム」が輸入しているのが「キュヴェV」、「JALUX」が輸入しているのが「ジョシュ・ジェンセン・セレクション」です。

では、この2つ、中身は同じなのでしょうか?

実は私もこれについては全く適当に考えており「同じワインにラベル付け替えたくらいなんじゃないの?」などと思っていました。

これを実際に試飲して調べたのが大阪の人気ワインショップWassy'sの社長であるワッシーこと鷲谷良亮さん(Wassy'sについては「顔の見えるオンラインショップでありたい――Wassy's鷲谷社長、波田店長」をご覧ください)。まずはシャルドネについて比較試飲しました。

カレラ比較
写真もWassy'sさんによるものです。

比べてみたコメントは以下の通り。
「キュヴェV」の方が明らかに色も濃く、同じく味わいも果実味豊かでわずかにトロピカルフルーツの香りが感じる程の凝縮感でグイグイくるのに対して
「JJセレクション」は色も淡く、シャープでキリッとしたアタック。キレイな酸とミネラル感を感じる仕上がりです。


さらに、次の朝になると
「キュヴェV」が更にハチミツの様な香りがでてきた。キュット温度さげてリーデルのモンラッシェグラス位のサイズので飲んだら旨そう。
「JJセレクション」はあんまり変わらず、ちょっと果実味が出てきたかな~
昨日より更に味の違いが明確になってきました。

とのことでした。

ちなみに、インポーターのデータによると、シャルドネの「キュヴェV」は自社畑のワインを5%、「ジョシュ・ジェンセン・セレクション」は3%ブレンドしているとのこと。

【追記】裏ラベルによるとキュヴェVの2013年も自社畑比率は3%だそうです。それにともなって、一部を消させていただきます。

味わいの違いがこの比率によるものなのかどうかは不明ですが、とても面白い結果ですね。これからは、この違いも念頭において、選んでいただけたらと思います。

ワッシーさんは今後ピノ・ノワールでも試してみるとのことで、また結果を報告できたらと思います。また、これも人気のワイナリー「オー・ボン・クリマ」にもインポーター専用キュヴェがありますので、そちらも期待しています。