Wine Economics という雑誌があり、ワインとお金に関する様々なことを調査しています。中にはワインの値段と味の関係の調査もあり、それを紹介する記事が出ていました(Wine 'Economists' Poke Fun at Wine Snobs)。

かなり長い記事で、そこから派生した話もいろいろ載っているのですが、かいつまんで紹介すると、全くブラインドでテイスティングした場合は安いワインを美味しく感じる傾向が少なからずあったそうです。特にテイスティングしたひとがワインにあまり詳しくない場合は。このあたりは日本の「格付け」番組の結果にも通じますね。

それだったら安いワインを買えばいいではないかと思うところですが、そうとも言えません。このワインはこの値段だよ、という情報を付加してテイスティングすると、高いワインを美味しく感じる傾向が強くなるのです。たとえば、全く同じワインに違う値札を付けて試飲すると、高い値札を付けた方を美味しく感じまる傾向が強くなります。

ワインを飲んでいるときの脳波を調べても、同じ結果が出ているとのことで、実際に高い値札が付いているワインの方が、美味しく感じられているのです。

ということは安いワインを買って、これは高いんだよと言って飲ませるのが一番ということでしょうか。

記事の結論としては、ワインショップに行って同じ傾向(例えばピノ・ノワール)の様々な価格のワインを買って、銘柄を伏せて横並びで試飲することを勧めています。その結果、安いワインを一番美味しいと感じたら「安上がりで良かった」と喜びましょう。